小ロットから倉庫丸ごと一括処分まで

倒産企業の資産を管理する破産管財人とは
弁護士が務める破産管財人
弁護士が務める破産管財人
破産した個人や法人の財産を整理し、在庫品買取などの手段を使って現金化してから、債権者に弁済するのが破産手続です。
破産管財人は、破産手続を専任して行なうのが職務です。
破産手続が始まった後は、破産者の財産はすべて「破産財団」に組み込まれます。
破産財団とは、破産法が定める「破産者の財産又は相続財産若しくは信託財産であって、破産手続きにおいて破産管財人にその管理及び処分をする権利が専属するもの」を指します。
この条文が示すとおり、破産財団を処分できるのは原則として破産管財人だけなので、破産手続き開始後は自社の資産であっても勝手に処分することはできなくなります。
破産財団を管理するのは本来ならば裁判所の職務ですが、裁判所だけでは人手が足りないため、通常は破産法に詳しい弁護士が破産管財人に指名されます。
法律上は弁護士でなくても破産管財人にはなれますが、知識や経験がないと実務をこなすことは難しいため、実際に指名されるのはほとんどが弁護士です。
破産の規模が特に大きい場合には、裁判所の管轄区域内の弁護士法人が指名されることもあります。


在庫品買取の役割
在庫品買取の役割
破産管財人は債権者の代理人となり、少しでも有利な条件で破産者の財産を処分して、できるだけ多くの債権を回収しなければなりません。
その一方で、破産法では破産管財人の役割として、破産者の経済的更生を助けることも定めています。
つまり債権者の利益を図るとともに、破産者が再起して社会貢献できるようになるために、財産の処分に努め、利益を図る努力をしなければならないということです。
裁判所の代理として公平な立場で、両者のバランスを取ることが望まれています。
ところで破産者の財産の中には、大量の在庫品が含まれていることも少なくありません。
これをどのように処分するかは、債権者にも破産者にも大きな影響を与えます。
良心的な在庫品買取業者を選び、適正な価格で在庫品を売却することは、破産法で定められた破産手続の目的を果たす上でも重要な意味があると言えるでしょう。

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